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色々さらしてみるテスト。

パソコンの中に眠っていた文章なんかをさらしてみようかなー、なんて。

1日一文くらいの勢いで。

まず最初は以前のブログにのっけてたけど完結を見なかったお話。

一応完結します。

死にネタ注意。長文注意。

てゆうか、「死にネタ」ってタイトルで眠っていた。

どうなの、これ(笑





-1-

ざあざあ ざあざあ
雨が降っている。
あの時と同じだ、と男は思った。
男は今年で三十、秋口には結婚を控えている。
どうかしてる、と男は思った。
今さら思い出すなんて。
幻影を振り払うかのように、男はグラスに残った酒を飲み干した。
すかさず、店員が次は何を飲むか問うてきたが、男は首を横に振った。
酒は少量が良い、というのが男の持論で、人前でそう口にする度、老人のようだと笑われた。
そう、彼女もそういって笑った。
「×××君は、妙に悟ったことを言うのね」
「×××君って、私より年下なのに、もっとずっと年長者みたい」
「×××君は、」
駄目だ、男は思考を止めた。
今さら思い出したんじゃない、本当は知っていたはずだ。
未だに忘れられないんだと。本当は一度も忘れたことなど無いのだと。

ざあざあ ざあざあ
降り止まない雨に混じって、女の声が聞こえた気がした。
責めているのか、男は思った。
違う、自分が後ろめたいだけなのだ、そうも思った。
幻影だ。幻だ。いずれ消える。もういない女の影など、すぐ忘れる。
男は2杯分の水割りの代金を払い、店を出た。
雨はまだ降り続いている。
仕方ないか、男は呟き、革靴を冷たい雨の中に踏み出した。

ぴしゃん ぴしゃん ぴしゃん
足を踏み出すたびに、足元からはねた雨水が盛大にスーツの裾を濡らす。
構わず、男は走っていた。
去らぬ女の幻影から逃げるように。
気付いているくせに、男は自分を詰った。
どう足掻いても、忘れられはしないのに。後ろめたさから忘れようと、消そうとしている。
「独りにしないで」
男は思わず振り返った。
背後には雨に煙る外灯の明かりが見えるばかり。
「独りにしないで」
囁きに男は首を振り、家路を急いだ。

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